耳鼻咽喉科で診る主な病気や症状
咽頭がん ・喉頭がん(喉のがん)が
心配な方へ
こんな症状はありませんか?
- □ 物が飲みこみにくく感じる、飲みこみにくい
- □ 最近むせやすくなった
- □ 痰がのどによくたまる
- □ のどがつまった感じがする
このような症状があると、咽頭がん ・喉頭がんが心配になるかと思います。
咽頭がん・喉頭がんについては、耳鼻科で内視鏡検査を行うことで、調べることができますので、お早めにご相談下さい。
先程のような症状があり不安になり当院にお越しいただく方も多いのですが、喉のがんになっていることは稀です。
実は、このような症状には、嚥下機能低下という問題が隠れています。
嚥下機能低下をそのままにしておくと、嚥下障害となってしまう可能性があります。
「嚥下障害は放置しておくと命に関わる病気です。
60代の方は「さすがにまだ大丈夫だろう」と思われる方がほとんどですが、実際は60代でも程度の差はありますが嚥下機能が低下しています。
重要なことは、嚥下機能低下の早期発見・早期対策、初期症状のうちにトレーニングを行うことで将来の誤嚥性肺炎を防ぐことができます。
詳しくは特設ページをご覧ください。
咽頭がん・ 喉頭がんについて
そもそも咽頭と喉頭とはどこの部位なのでしょうか。咽頭と喉頭の違いに注意しながら、それぞれのがんについて整理してみましょう。
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咽頭がん
咽頭とは「鼻腔や口腔から食道と気管への入口までの通路」を指します。役割としては食物と空気の両方が通過する器官で、消化系と呼吸系の両方に関連しています。
咽頭はさらに三つの部分に分けられます。上部は「上咽頭」中部は「中咽頭」そして下部は「下咽頭」と呼ばれます。
咽頭がんは、これらのどの部分にでも発生する可能性があり、多くの場合、粘膜の細胞が異常に増殖することで起こります。そして、がんが発生 した部位によって「上咽頭がん」「中咽頭がん」そして 「下咽頭がん」に分類されます。 -
喉頭がん
喉頭とは「咽頭の下に位置し、気管の上に接続している通路」を指します。呼吸器系の一部で、通路の途中に声帯があり、声を生成する役割も持っています。また、空気が肺に入る入口であり、食物が誤って気管に入るのを防ぐためのフタ役をする喉頭蓋もあります。
喉頭がんは、この領域の細胞が異常増殖し始めることによって生じ、多くの場合、声帯に影響を及ぼします。
咽頭がん・喉頭がんの症状
- 声が枯れる
- 飲み込みにくい
- 飲み込んだ時にのどが痛む
- のどの異物感
- 鼻づまり
- 耳閉塞感
- 扁桃が腫れる
風邪の症状によく似たものもありますが、長く続く場合、がんの可能性を疑ってみましょう。声が枯れる、のどの異物感、飲み込みにくい症状の場合、意外とがんであることは少なく、実は「嚥下障害だった」というケースも多くあります。
咽頭がん・ 喉頭がんの原因
多くの場合、過度な飲酒と喫煙が原因です。たばこに含まれる有害物質やアルコールが喉の粘膜に損傷を与え、がんを発生させる原因となります。
上咽頭がんと中咽頭がんの場合、EBウイルス、パピローマウイルス(HPV)等のウイルスが原因に挙げられます。
検査方法
- 内視鏡検査
内視鏡カメラを使用し、のどの様子を観察し癌の有無を確認します。 - CT検査(病院へ紹介となります)
X線を用いて体内の断面画像を撮影します。がんの深さや広がり度合いを確認する際に用います。 - MRI検査(病院へ紹介となります)
CT検査と同様に、がんの深さや広がり度合いを確認する際に用います。CT検査より精密に断面画像を撮影することができます。 - 組織検査(病院へ紹介となります)
咽頭がん・喉頭がんにならないために
先にも述べましたが、喉頭がん・咽頭がんの原因の多くが”飲酒と喫煙”です。
日常的に飲酒と喫煙の習慣がある方は、日頃から過度な摂取は控えるよう心がけることが大切です。
また、定期的に検診を受けることも非常に有効です。がんは早期発見と早期治療が大切です。